2022-09-02 父 私は、今更父がほしいのだ。 小さい頃、いつも何処かに帰って行く父の背中を見送ってた。 文化住宅の二階から。 はじめからそうだったから不思議にも思わなかった様に思う。 誰ががその私の背中を観ている構図で記憶が切り取られている。 今思うと寂しかったのだろう。 口にだすと周りの人が困るから言わない。 意地っ張りのまま、 身体を固めて立つ。 何も出来なかった。